はりのラブライブ!メモ

ラブライブ!への『大好き』を叫ぶブログです

『ありがとう』は美しい ~Liella!4thライブ 東京公演のこと~

 

 あんなにも美しい『ありがとう』が飛び交う場所が、瞬間があるのだろうか。

 

 Liella!として初めて開催された夏のツアー。8月19日に真夏の炎天下の幕張で幕を開けたこのツアーはその季節に沿うように、いやそれよりも『暑く』、『熱く』駆け抜けてきた。所謂『全通』ということをしたのだが、あの選択に間違いはなかったし、いまを最高に楽しむことが出来たのは大切な宝物だ。

 9人での集大成となる3rdライブツアー埼玉公演千秋楽、あれからわずか半年も経たないこの季節に、3期生2人を迎えた11人という新体制でスタートを切ったLiella!。その星はどの星よりも眩しく輝き、5人→9人→11人と進化してきた姿を見せつけられた。

 そんな季節があっという間に過ぎ去り、一気に涼しさを感じるようにすらなった『いま』にどこか寂しさはあるが、最高に熱く、心動かされ、いまなお全く冷めない胸の高鳴り。いまの気持ちを、いや、あの会場での出来事を、ここに残しておこうと思う。

 これはそんな『ラブライブ!スーパースター!! Liella! 4th LoveLive Tour ~brand new Sparkle~ 東京公演<5yncri5e! edition>Day2』。1期生5人、2期生4人の9人のLiella!に3期生の2人を迎えて開催された『1stライブ』千秋楽のアンコールの話。

 

 

 アンコールの『ビタミンSUMMER!』『TO BE CONTINUED』。それまでの5公演に比べても会場内は異様なほどの雰囲気に包まれていた。全公演参加した人間から見ても何かが最後の公演は違ったし、そこにいる誰もが熱狂した。

 

 事実、4thライブツアーでありながら1stライブツアーでもあった今回は11人の絆を結び合わせるものでもあったことは言うまでもないだろう。

夏に結び合わせた絆は ほどけない

「ビタミンSUMMER!」より

 そうして絆を結び合わせたLiella!は『確かなもの』を持っているように見えた。3期生にとっての1stライブ、それはLiella!の一員として、自分自身を認めること、そしてファンと繋がることにあったが、きっと、いや間違いなくその想いが繋がったものだったからではないだろうか。

 

「きな子の手を、Liella!みんなの手を握ってずっとずっと離さないでください!」

 

 TO BE CONTINUEDの曲振りで鈴原希実さんはこう言葉を残した。あの瞬間には確かにLiella!という星と繋がった私たちがラブライブ!スーパースター!!という星座を一緒に創り上げていた。会場内が、きっとライブビューイングや配信で見てる誰もが、文字通り『ひとつ』になったように心の底から感じられた。

 

 そんな言葉から始まったこの曲は、このライブツアーの『楽しい』全てを詰め込んだものだったように思う。

 曲として盛り上がることは勿論だが、何よりもタイトル通りのスタートを感じるものだったからだろう。その後のMCで各々のキャストが言及したように、これはスタートを切るツアーだったのだから。全力で腕を振り、声を出し、クラップをする。そんなある意味ライブでは『当たり前』の光景も1stライブであり、声出しを獲得してきたLiella!だからこそそれ以上の意味を持ってあの瞬間に刻まれていたと感じられる。

 

 そして最後に歌われたUNIVERSE!!という楽曲。千秋楽を迎えるに当たって本楽曲の好きなところ等をまとめた記事があるのでこちらも併せて読んで欲しい。

ynhk.hatenablog.com

 好きなところは上記記事にあるためここでは割愛するが、千秋楽のこの楽曲はやっぱり特別だった。Cメロの後の合唱もそれまで以上に『みんな』の声が重なって響いていたように感じられた。しかしそれ以上にその後が大切な瞬間だった。

 いつも通りの伊達さゆりさんの曲振りで始まった曲はいつもとは違う曲になる。Liella!と声を重ね続けてきた曲で、想いをひとつにしてきた曲で、私たちの声"だけ"を聴きたいと願う。このUNIVERSE!!は特殊編曲された、この公演のためだけのものだったのだ。

 

それに応えるように会場は『ひとつになった』想いでLiella!に声を届ける。

Liella!の11人はその瞬間、たくさんの声を聞き入るように耳を傾ける。

 

 私はそんな瞬間があまりにも特別で、かけがえのない時間だった。声を漸く届けられるようになった喜びと、11人になったLiella!への祝福と感謝。ツアー6公演を誰一人欠けることなく、無事に完走出来たことは何よりも幸せであったし、この瞬間にはそれまで駆け抜けてきた時間がフラッシュバックするように色んな思い出が頭の中を駆け巡り、それをまたLiella!にお返しするように精一杯の声を届けることが出来た瞬間でもあった。*1その後にはもう一度Liella!と一緒に声を重ね合わせ、夏に結び合わせた絆を確かめるように、全員でともに歌うことも大切なことだったように思う。

 

 そして、全員の声が響いた後、会場内は一瞬の静寂に包まれて、いつもとは違う緊張感が走る。その静寂を切り裂いたのはLiella!全員の「ありがとう」だった。

「最後にもう一度、あなたの声を聴かせてください!UNIVERSE!!」*2

「Liella!4thラブライブツアー brand new Sparkle、皆さん本当にありがとうございました!最後に皆さんの声、もう1回聴かせてください!せーの!」*3

「みんな!ありがとう!!!」*4

 曲中にも関わらず、Liella!全員が『ありがとう』を叫び、会場からも一際大きな歓声と『ありがとう』がこだまする。そんな中最後のサビを歌い上げたLiella!はどこか誇らしげなようにさえ見えたし、かつてないほどの笑顔でこのライブツアーを走り抜けたようにも見えた。

 

 最後の挨拶でもたくさんの『ありがとう』が飛び交う。そんな最後の時間をLiella!11人を含めたそこにいる誰もが名残惜しそうにする中ある方がこう言った。「幸せだよ、ありがとう」と。自分自身も全力で『ありがとう』を伝え続ける中でその言葉はある意味はっとさせられた。自分はいまこの瞬間をともにしていることが、心の底から『幸せ』なのだと。この時初めてUNIVERSE!!のある歌詞を真なる意味で理解出来た、いや、身を以て感じることが出来たように感じたのだ。

命キラキラ光って 笑顔がこぼれる

UNIVERSE!!」より

 命が光る、というのは幸せを感じることなのかもしれない、と。あの瞬間は確かに誰しもの笑顔がこぼれていたし、真なる意味で『命キラキラ光って』いたのではないか。それはあの瞬間に感じていたものが『幸せ』であったからなのだろうと思う。

 『当たり前』じゃないもの、そんな瞬間を、想いを互いに享受し合うことが出来た瞬間は決して『当たり前』ではない。『当たり前』に過ぎ去ってゆく『いま』という時間の中で道が交わって、想いが交わっているあの瞬間は奇跡であるからこそ想いのキャッチボールが、何よりも幸せだと感じるのではないか。

そんな当たり前のようで全部当たり前じゃない宇宙を
一緒に創ってくよ 煌めかせるんだUNIVERSE!!

UNIVERSE!!」より

 

 Liella!が11人となっての1stライブ、それが想像を遥かに超えていく最高のライブだった。3期生という星が加わったLiella!という星座は更に眩しく、輝いていた。無論ユニットという新しい挑戦もソロという新たな魅力も、全てが文字通り『最高』に心に響いてきたからこその『ありがとう』であるし、『幸せ』を心の底から感じることが出来たのだろう。

 

 『いま』という瞬間は過去になった初めて愛おしいと感じるものだ。しかしながらあの瞬間は『いま』という瞬間に『幸せ』を感じ、ずっとこの時間が続いて欲しいという願いすら生まれるほどのものだった。そんな時間をともにすることが出来た歓びは全て『ありがとう』という言葉に詰まっていたのではないか。

 そして何度も書くようだが、それはLiella!と我々双方向の矢印があって、あの時ともに声を重ねたこと、時間を重ねたことが何よりも『嬉しい』と感じられる。きっとLiella!の11人もそうであったと信じている。

 

 故にあの時響き渡った『ありがとう』は美しいのだ。

 

*1:というのも勿論本音ではあるが、その場所にいることでしか得られない、そんな思い出を心から欲していたこともまた事実だった。ライブには同じ瞬間はないのだから、どんなライブもそんな思い出であるのだが、Liella!のいまを共有したという、言葉を選ばなければ『強烈な』思い出が欲しかったのだ。だから愛おしいと思える瞬間をLiella!と、最高の仲間と共有することが出来たのが心の底から嬉しかった。これもやっぱり自分自身にとっては何ものにも代え難い特別な時間になった理由なのだと思う。

*2:曲振り

*3:Cメロ合唱後

*4:落ちサビ直前