はりのラブライブ!メモ

ラブライブ!への『大好き』を叫ぶブログです

涙を超えたら

 

 2022年11月1日 18:05、ラブライブ!シリーズ公式Twitterからの通知で見たくない文字が目に飛び込んできました。

 

 『優木せつ菜・中川菜々役 楠木ともり降板』

 

 目に入った瞬間、自分でも驚きました。頭で理解したり、考えたりする前に涙が溢れてきて止まらなかった。なんの涙かもわからない。寂しさか、それとも悔しさか、虚しさか。

 

 自分が何を言うのも野暮かなって、そう思ったんだけど。

 どんな言葉も正解だけど正解じゃなくて。どんな言葉も自分の想いとは別に色んな人を傷付けてしまう気がして。

 

 大好きを叫ぶことで誰かを傷付けることはある、そんなことは分かってるけど、そんな『大好き』と誰よりも向き合って、誰よりもせつ菜の野望を叶えようとしてきたともりさんに、こんな時どんな大好きの伝え方をしていいか分からなくて。

 

 ただのエゴでしかなくなることもわかってて。

 

 でも今の自分があるのが『優木せつ菜役 楠木ともり』さんのおかげだから、そして大好きを叫ぶことを教わったから、いまの気持ちと、3月31日までの向き合い方と、4月1日からの向き合い方を、ここに示しておきます。

 

 自分の言葉で。ここに残しておくことに意味があると信じて。

 ここに書く言葉は綺麗ごととか美化とか神格化とか美談なんかじゃなくて。

 自分の心からの想いと決意。

 

 

 別れってある日突然訪れるものなんだなって。思いもよらない時に無情にも訪れるものなんだなって。あの発表を見て何も言葉が出てこなくて、出てきたのは涙だけで。ずっとずっと涙だけが流れてきてて。

 どうして良いか分からなくて、どうしたら良いか分からなくて。寂しくて、悔しくて、哀しくて、苦しくて。

 

 これを見た時、自分自身の感情として、優木せつ菜がともりさんではなくなる寂しさよりも、ともりさんの想いに対する自分の悔しさみたいなものが大きくて。上手く言語化できないけど。なんでかなって、思ったけれど、大切なものを自分が受け取ったのも当然大きいけど、それよりもともりさんが優木せつ菜と中川菜々に込める想いとか向き合い方に惹かれたからなのかもなって。

 

 これから書くのは『涙を超えるための儀式』

涙を越えたら
虹がねぇ 見えたの!!

「Love U my friends」より

 涙を流しているだけじゃ進めないって、大好きを叫べないって。『虹は見えない』って。だからここに書き記しておこうかなって。

 

 

 

 4thライブのMCでも、5thライブでのMCでも、ともりさんの言葉は凄く前向きに聞こえてて。

出来ないことより、出来ることに目を向けて

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 4th Live! ~Love the Life We Live~ Day2 楠木ともりさんMCより

「歌だけでも楠木さんがステージにいてくれたら」。そんな言葉を頂いて今回はステージに上がりました。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 5th Live! 虹が咲く場所 <Next TOKIMEKI公演>Day2 楠木ともりさんのMCより

 色んな障壁があっても、前向きに進んでくれていて、これからもずっとこうしてともりさんと一緒に進んでいけるって、。

 

 優木せつ菜は絶対に楠木ともりさんしかいないって、あり得ないって思ってた。

 

 1stライブのヘッドライナーとして『自分の大好き』、『虹ヶ咲の大好き』、『ラブライブ!の大好き』をともりさん自身が誰よりも築いてきたからこそ変わるだなんて思いもしなかった。

「どんな形であれ、楠木さんがせつ菜を表現することが大切」この言葉を頂いて、今日は私はこのステージに立ちました。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 4th Live! ~Love the Life We Live~ Day2 楠木ともりさんMCより

 歌って踊ってのパフォーマンスじゃなくたって、出来ることに目を向けて、優木せつ菜ちゃんと一緒にこれからも歩いていける。

 

 適切な表現じゃないかもしれない、でも『なんだかんだ』こうやって同じ日々がやってくるんだって思ってた。いや、思いたかったし思ってしまってた。

歩いていこう ぎゅっとずっと
虹が待ってるよ
夢見るたび色が増えてゆく

「未来ハーモニー」より

 

 『永遠』なんて存在しないことも、変わらないことなんてないことも、『いま』って瞬間が『いま』しかないことも、そんな『いま』しかできないことがあることも、頭では解ってる””つもり””だったのかもしれない。たぶん正確には、解ってるけどそんなこと考えもしなくて。

ずっと一緒にいられるなんて思ってないけど
本当に終わりが来るとも思ってもいなかったんだよ

back number -「風の強い日」より

 だからこれまでだって全力でいまを楽しんで、大好きと向き合ってきたつもりだったのに。

 

 

 出会いがあれば別れがくることだって、終わりは終わるだけじゃないことだって、いままでの軌跡がなくならないことだって、新しく生まれる希望があることだって、それも頭では解ってるつもりだった。

弾み出した!思いは嘘じゃ無いよ
涙から生まれる希望も
目には見えない力で繋がる
夢はいつか ほら輝きだすんだ!

「CHASE!」より

 でも、いざこの瞬間が訪れたらそんな風に思うことが出来なくて。

 

 ともりさんが向き合ってきた大好き、せつ菜の野望、虹ヶ咲の未来、何をとっても道半ばで。これまで積み上げてきた想いが大きすぎて、そんな簡単なことじゃないから。

 

今日みんなは自分の大好きの気持ちに素直になれましたか?今まで他の人の大好きの気持ちを大切にしてあげられましたか?

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 First Live “with You” Day1 楠木ともりさんMCより

 自分にとってどれだけこの言葉が大切か。この言葉がどれだけの人に気付き、影響を与えたのか。

 

 「せつ菜の野望を一緒に叶えたい」。そう思うようになったきっかけの言葉で。「何か力になりたい」。そう思った言葉で。圧巻のパフォーマンスも当然だけど、やっぱり何よりもせつ菜の野望と向き合い続けたのが『優木せつ菜役 楠木ともりだった。

 だから道半ばで降りてしまうのが悔しくて。そして優木せつ菜役がともりさんじゃなくなるのが寂しくて寂しくて。仕方がなかった。

 

 

 自ら降板を申し出るなんて、それはもう想像を絶するというか、自分にはわかるはずのない葛藤と戦ってきたはずで。

 

 どれだけ大切にしているかを知っているからこそ、虹ヶ咲の一員であることに喜びを感じているかを知っているからこそ、降板って選択を、夢を諦める選択をする覚悟に胸が締め付けられるし、それと同時にともりさんの優木せつ菜への愛、想いを感じることがもっとつらくて。

この12人のうちのひとりとして、この大阪まで一緒に来ることができて、本当に幸せで、いまはそのことで胸がいっぱいです。本当にニジガクのみんなが大好きで、せつ菜が大好きで、せつ菜としてステージに上がることが大好きだなって感じた2日間でした。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 4th Live! ~Love the Life We Live~ Day2 楠木ともりさんMCより

 だって、自分が人生の岐路に立った時、ラブライブ!と離れていくことを簡単に選べるわけがないじゃないですか。

 

 ラブライブ!と叶える夢を諦めて自分の夢に進む勇気、あなたにはありますか?

 

 自分には胸を張ってYesとは言えなくて。そもそも自分みたいに追っているファンとキャストで比較するのもおかしな話だけれど。キャストのともりさんはもっともっと複雑な気持ちで葛藤していたんじゃないかと思うんです。

 大好きで溢れる世界にしたいという野望はせつ菜の野望であると同時に、きっとともりさんにとっても大きな野望で、夢だったから。

楠木:せつ菜ちゃんの熱い夢である“大好きがいっぱいの世界をつくること”にとても共感しています! 叶えてあげたいです!

電撃オンライン 【ラブライブ!スクスタ】中須かすみちゃん、優木せつ菜ちゃん、朝香果林ちゃんを演じる声優陣にインタビュー!

 

 でも。ラブライブ!のキャスト、優木せつ菜役である以前にともりさんのアーティストとして、声優として、表現者としての人生であることも、発表を見た瞬間から頭にあって。病気のことは詳しくないから正直よく分からないけど、指定難病になっているし、病名を調べれば、病の重さくらいはわかる。

 そんなともりさんの病のことを聞けばラブライブ!のキャストとして無理をする姿なんて見たくないし、ともりさんのこれからのために、ってことを考えると安堵したところもあるんです。ともりさん自身の身体が一番大事なのは言うまでもなくそうだから。

 

 それにこの選択をせざるを得ないことはともりさん自身が一番悔しくて、辛いことだって、解ってる。

今回のライブは全員曲もあの辺やこの辺で色々立って参加してたんですけど、そのやり方は私はずっと実は避けたくて。私はせつ菜を体現しなきゃいけないし、ステージに立っている間はせつ菜でいないといけないなって思うから、動けない私を見せちゃうとせつ菜が動けないっていう見え方をしちゃうなって思ってたので、それは良くないかなって思ってずっと避けてました

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 5th Live! 虹が咲く場所 <Next TOKIMEKI公演>Day2 楠木ともりさんのMCより

 他の人がどうかは知らない、けど少なくとも自分はそんな風には全く思わない。ともりさんが表現するせつ菜が大好きで、そこに絶対的なパフォーマンスが必ずしも必要じゃない。

 

 なぜなら自分はこれまでともりさんがせつ菜と向き合ってきて、見たい景色が見られれば、そしてあの日みたいな涙じゃなく、笑顔でその景色が見られれば。それが1番じゃないかって。思ってた。だから5thライブでのあの言葉が本当に本当に心から嬉しくて。

せつ菜を演じてて、実はすごい辛かったです。大好きの気持ちを否定されることって凄い辛いことだと思うんですよ。否定されたりとか、認めて貰えなかったり、それを隠さなきゃいけないって、すっごい苦しいことだと思うんですよ。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 First Live “with You” Day1 楠木ともりさんMCより

(せつ菜と菜々と)3人でこのステージに立って、みんなからいろんな大好きを受け取って、ああ、せつ菜が見たかった景色ってこれだったのかなって。思いながら、今日、何年か前のFirst Liveを振り返りながらライブしてました。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 5th Live! 虹が咲く場所 <Next TOKIMEKI公演>Day1 楠木ともりさんのMCより

 

私がそこにいなくてもせつ菜はステージにいるので

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 4th Live! ~Love the Life We Live~ Day1 楠木ともりさんMCより

 でも誰よりもせつ菜に本気で向き合ってるからこそ踊れなくても歌だけで、なんて中途半端が許せないからこその、『覚悟の決断』であることもともりさんからは凄く感じます。

はんぱな気持ちで挑みたくはないから
ステージには一つも悔いは残さない
比べてみた 理想とリアル
まだ届かないけど感じるから
道の先のゴールを

「CHASE!」より

 

 それなのに自分のことじゃなくて、ファンのことを考えていて、そんなところも心が苦しい限りで。

 

 計り知れないほど『大好き』と向き合って、あなたからの『大好き』を受け取ってきたともりさんだから、せつ菜が、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会が、大好きを表現するための、『大好きの選択』だったはず。

 だからそんなともりさんの選択を尊重することは自分にとっては当たり前だし、その選択に対しての”意見”なんてあろうはずがない。

 

 

 

 ただ、、、ただ、、、、、、寂しい。それだけなんです。

 

 

 

 ともりさんと、もっともっと大好きで溢れる世界が見たかった。

 

 見たことのない景色を見たかった。

 

 

 

 この言葉が、ともりさん自身を、ともりさんと一緒に葛藤した人を、色々な人を『期待』という呪いで苦しめてしまうのかもしれない。「ファンの気持ち、期待に応えられない」って悲しみを感じさせるかもしれない。

 

 でも、自分の大好きの叫び方はこれしかない。

 

 不器用な大好きの叫び方しかできないんです。

 

 楠木ともりさんのことが大好きです。

 

 

 

 でも、3月31日まではまだ『優木せつ菜 役 楠木ともり』なのは変わらなくて。

 

 その日まではずっと一緒に大好きを叫び続けるのこと。

 そしてその日まで『楠木ともりさんの優木せつ菜』への大好きを叫ぶこと。

 

 A・ZU・NAのライブが、もしかしたら最後のステージになるのかもしれない。

 

 だからともりさんを、ともりさんの想いを、いまは心に、目に、胸に焼き付けたい。

 楠木ともりさんという最高の『優木せつ菜役』が””いてくれる””ことを。

 そしていつか訪れる””いてくれた””という過去になる日が来ることを、自分自身が分かった上で大切にしたい。

 

 自分にとって大切なものをくれたともりさんの想いを。せつ菜にとって、菜々にとってかけがえのない存在である楠木ともりさんの想いを、自分が、ファンのみんなが継がないといけない。

 ともりさんと歩んだ軌跡が、虹ヶ咲の軌跡がなくなることは決してない。

 でも『想い』、『大好き』、『愛』なんて目に見えないものは継がないと無くなる。心に刻み付けるから『無くならない』んだって。

心は誰にも見えないのだから
見えるものよりも大事にするといい

back number -「水平線」より

 

 当然これからもともりさんが『想い続けてくれる』のは間違いなくて。

 

 けれども自分達が想いを受け取って、想いを持ってまた歩んでいかないといけないし、絶対にそうしたい。だから3月31日までは『一緒に』走っていくことがいま一番大事なことなんだって。心から思う。そして暗い気持ちでいっぱいにするんじゃなくて、いまから笑って、笑顔でその日を迎えたい、って。

まぶたを閉じれば 何度だって出会える
高鳴る鼓動 信じる未来を ここに宿す
世界が色づいて光りだす瞬間を
君と見たい その心がアンサー

「CHASE!」より

 

 

 じゃあ4月1日からは、どうなるんだろう。

 

 そんなことは分からなくて。だって『道は不確か*1』だし、『未来のこと誰にだって未知な世界なんだ*2』から。

 

 でも、確かなことがひとつだけあって。それは、楠木ともりさんではなくなっても『優木せつ菜』も『中川菜々』もいなくならないこと。当たり前かもしれないけど当たり前なんかじゃない。

 

 いなくならないことは楠木ともりさんの後を引き継ぐ人がいるってことで。どんな人がキャストになっても、きっと優木せつ菜を、中川菜々を愛してくれる、大切にしてくれる、野望を一緒に叶えようとしてくれる、そんな人だって、信じてるんです。勝手に。

 

 そしてともりさんの後を継ぐっていうとんでもないプレッシャーを抱えるキャストさんを応援したい。

弾み出した!思いは嘘じゃ無いよ
涙から生まれる希望も
目には見えない力で繋がる
夢はいつか ほら輝きだすんだ!

「CHASE!」より

 

 きっと優木せつ菜の中で、自分自身の中で『目には見えない力で繋が』っていくし、ともりさんは『これから先もずっとステージを照ら』してくれる。だから、自分は新しいキャストの人と一緒に、優木せつ菜と、中川菜々と、大好きがいっぱいの世界を作っていきたい。

スクスタ | ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 (lovelive-anime.jp)

 

 でも自分の中で一番大事にするのはともりさんの想いをずっと大事に持ち続けること。

 

 そう、ともりさんからもらった大切なものを『無くさない』ために。ともりさんが優木せつ菜役として残したものを『証明』するために。

 

 

 人は忘れる生き物で。

 別に忘れたって『無くなったりはしない』から忘れてしまった時が『無くなる』時だとは全く思ってないんですけど、いまの自分があるのは間違いなく『楠木ともりさんが演じる優木せつ菜』のおかげだからこそ、その想いを大切にしたい。もらったものを大切に、忘れないように刻んでいきたい。

 

 新しいキャストさんの演じる『優木せつ菜』を好きになる保証なんてどこにもないのだから4月1日以降のことはまだ何も分からないんです。ただ、大切なものをもらったともりさんとの日々を大切にして進んでいくことだけは、自分自身に誓いたいなって。

 

 そして3月31日は別れの日なのに「いまが最高!」って、大好きを叫んだグループがいたってことを自分は知っている。

思い出だけじゃないからね
あたらしい夢が生まれてくると 僕たちは知ってるよ

MOMENT RING」より

 そして『さようならへさよなら』って。

 

 いまはまだ『ありがとう』は言わなくて良いかなって思ってて。だってまだ別れの日じゃないから。『優木せつ菜役楠木ともり』の最後の日に、『ありがとう』って笑って言えたら良いな。っていまはそう思ってます。

 

 はり

 

 

 

*1:「MELODY」より

*2:「MELODY」より